
どうわの森のおくりものシリーズの中の一冊。
子供を書かせたらピカイチの灰谷健次郎さんが描く主人公のマサトくんは、すぐに家出をします。初めての家出は幼稚園の時。いつもオッチョコチョイという名前の犬と一緒に家出をします。最後はお母さんが迎えに来てくれる可愛い、でも勇気ある家出です。
マサトくんはいつも物事をまっすぐに見ています。大人になると諦めたり、なんとなく納得しているようなことを、素直に疑問に思い、問いかけます。その問いに、大人になっていろんなことを素直に見れなくなった私たちは、どう答えられるのかと、少し立ち止まり、自分を見直すキッカケになるような本です。
そして、少し頑固なマサトくんを描く坪谷令子さんの絵が、とても暖かく可愛らしく物語がより一層近くに感じられます。今日もマサトくんは家出をしているかもなぁと、微笑ましい気持ちで思い出すような素敵な一冊です。
著者:灰谷健次郎 / 絵:坪谷令子 / 発行:理論社 / 232mm × 190mm / 69P / ハードカバー / 1985年第31刷発行 / 古書
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