
絵本写真家の石亀泰郎さんの二人の息子を被写体とした写真集で、1965年に子ども部屋社から刊行されていたものの復刊本です。
たくさんの子供たちを取り続けた写真家の、自身の息子たちの成長の様子を写した宝物のような本です。昭和の懐かしい風景に子供達の笑顔や泣き顔、真剣な顔がたくさん並びます。最初に目次のように書かれた写真の題名もとても良くて、写真と合わせて見ると面白いです。
気がついたらどんどん大きくなる子どもたち。少し前まで出来なかったことが出来るようになり、逆に少し前までやっていた仕草など、些細な子どもの動きや空気感などがもう見れなくなったりします。
この写真集を観ていると、石亀さんの子どもたちなのに、まるで自分の子どもを観ているような、はたまた子どもだった頃の自分自身を観ているような気持ちになります。それは、石亀さんの愛のある眼差しがそうさせるのではないかと思います。
そして、最後の「あとがきにかえて」の文章が率直で良く、彼のすべて子どもたちへの想いが伝わってきます。それがこの本をただの家族写真集とはならない大きな理由かなと思います。子育て中の方にもオススメです。瞬間瞬間を感じられるとても素晴らしい本です。
写真:石亀泰郎 / 発行:夏葉社 / 181mm × 125mm / 120P / ハードカバー / 新刊
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