
トルストイによる民話集です。
今から140年ほど前、1885年に書かれた作品集です。想像できるようなできないような、そんな遠さがある昔々に書かれたものです。今とはたくさんのものが違っていたでしょう。生活も制度も仕組みも、そして人々の考え方も、同じものの方が少ないかもしれません。だからこの民話たちはおとぎ話のように思えるかもしれません。信仰が軸に描かれている話が多いので、余計に今の自分たちの生活とは関係ない遠い話に思えるかもしれません。
でも、この民話たちには人間の本質が描かれているような気がします。人は同じような問題に直面します。甘い言葉に誘惑されたり、出来心が芽生えたり、嫉妬したり、妬んだり、惑わされたり。そして、怒って、嘆き、悲しみ、怯え、さらには絶望したりしながら生きています。ただ、その問題がやってきたときに、心が軽く明るくなるような選択をすることもできます。とても清々しい選択です。その選択をするヒントがたくさんこの民話集にはあります。
選択をするためには、私たちは手放さなければいけないものがいくつかあります。それを手放すのはなかなか大変なことかもしれません。大抵の人は難しく感じるでしょう。だから今でも世界は混沌としているのかもしれません。
今だからこその大切な教えのようなものがこの本から得られる気がします。
清々しく生きたい人にオススメです。
著者:レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ / 訳者:藤沼貴 / 発行:福音館書店 / 213mm × 165mm / 367P / 箱入り / 2005年第13刷発行 / 古書
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