
2011年に亡くなった現代美術家、永井宏さんが1988年に出した名著の復刊版です。
1951年生まれの筆者が、青春時代でもあった60年代から80年代後半の音楽、映画、アートなど書き綴っています。サブカルという言葉が出てくる前、そんな時代が始まる前の話です。この本を読むと、永井さんに多くの人が影響を受けて、この後のカルチャーの流れを作っていったのだなぁというのがよく分かる気がします。
今では知りたいことがあれば、インターネットで膨大な量の情報を得ることが出来ますが、インターネットが普及する前は、雑誌や知り合いからの情報、お店など場所から得る情報が全て、そんな時代です。新しいもの、古くても古臭くないもの、面白いものなどへの嗅覚がとても優れていて、それらは今でもとても面白いなぁと思います。わたしはカルチャー的なものにとても疎いので、固有名詞がたくさん出てくるこのエッセイ集は、ある意味ではとてもお勉強になります。
当時の空気感が伝わり、面白い時代だったんだなぁと心底思います。今読むのがもしかしたら、一番面白いかもと思ったりもします。
著者:永井宏 / 発行:mille books / 182mm × 130mm / 192P / ソフトカバー
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