
2013年に名古屋市民ギャラリー矢田でおこなわれた「のこりもの世界の性質:残るということについての研究」という展示会の記録集として作られた本です。この展示は「学者とアーティストによる、研究としての美術展」というユニークなものでした。
「私たちは、毎日、毎日、何をしているのだろう?」という帯に書かれている問いの答えは、私たちとなっていますが、それぞれが自分一人で出すしかないのではないか。そう思い、改めて本の題名を読むと、自分は世界をきちんと味わっているのだろうか?という疑問が湧きます。その問いに答えていくための本のように思います。
「気づく」「探る」「指し示す」「これからも、きちんと」という流れで、それぞれにハッとするような問いがあり視野をぐんっと広げてくれます。
記録集というだけあって、展示の記録はもちろん、様々な分野のエキスパートのエッセイなどが収録されています。何度でもめくって「世界」について思いを馳せたい。そんな本です。
企画:ホモ・サピエンスの道具研究会 / 発行:ELVIS PRESS / 225mm × 165mm / 92P / ソフトカバー
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