
2014年に9年ぶりに出版された村上春樹さんの短編小説集です。
あまりつけるのが好きではないというまえがきによると、長編小説を書いている間に久しぶりに短編小説を書く必要があり、書いてみたら思いの外楽しめて、一気にまとめ書きしたという今作品。全てがタイトル通りに「女のいない男たち」がテーマになっています。
短編と呼ぶにはやや長い物語たちは、女のいないとは言っても、もちろん物語の中に女は登場し、物語を大いに引っ張っていきます。女は初めからいない訳ではなく、去っていなくなっていくのです。6話の話が収録されていますが、どれも短編では収まらない話ばかりで、続きが気になると共にもうこれ以上知らない方がいいかもと思います。
どれも少し奇妙で、でも世界の片隅でこのような世界があるのかと思うと、なんとなく心の奥底にある孤独感が癒えるような気がします。
女を失ったことがある人、湿度のある物語が読みたい人にオススメです。
収録されている「ドライブ・マイ・カー」が映画化されています。
著者:村上春樹 / 発行:文藝春秋 / 195mm × 138mm / 285P / ハードカバー / 2014年初版第一刷発行 / 古書
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