
詩人、高階杞一さんの愛する子供との日々と、その後の詩をまとめた一冊。
重い障害を持って生まれた「ゆうぴー」との日々が描かれています。飽きずに繰り返される大好きな遊び、いつもの質問、大好きなミニカー、まだうまく言えない言葉、駄々をこね泣き、そして笑う。日常の触れ合いがシンプルな言葉で綴られます。
そして、中盤で突然、私たちの前からも「ゆうぴー」はいなくなります。3歳で昇天した雄介くんを想い綴られる詩は、これもまたシンプルに、そして率直に書かれます。
私たちはあまりにも瞬間を無下にしているのではないか。もっと今、この瞬間を生きなくてはならないのではないか。そう思ってしまうような、あまりにも尊い瞬間とそれを失うことのどうしようもない無情さが書かれているような気がします。そのどちらもがとても美しく、心を打ちます。
1995年に偕成社から刊行されていたものの復刊です。
著者:高階杞一 / 発行:夏葉社 / 185mm × 130mm / 128P / ハードカバー/ 新刊
○送料はクリックポストをお選びください。