
岡崎京子さんの短編が4つ収録されています。
90年代の空気がググッと濃度強めで閉じ込められた本です。表題の話を始め、どれの話もショッキングで印象深く残ります。彼女の作品は愛とか若いとか、嫉妬、怒り、暴力の純粋性がとても高いと思います。高いがゆえにひどく心が揺さぶられます。単純に面白くていい作品というよりは、自分の中の何かをあぶり出すようなそんな作品な気がします。
登場人物はみんな自分の欲望に忠実で、あまり未来のことは考えず、今だけを見ている気もします。良いか悪いかは置いておいて、なかなかそんな風に生きるのは難しいですから、ただただ凄いなと思います。平和とはちょっと遠い、ちょっと残酷な日常。ぬるま湯な生活の刺激にオススメです。
若者、あとは刺激が欲しい人にオススメです。
著者:岡崎京子 / 発行:祥伝社 / 210mm × 150mm / 266P / ソフトカバー / 1997年第10刷発行 / 古書
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