さあ、山の頂上に登って、猟犬どもの吠え立てる声とその反響とが入り乱れてあやなす音楽を聞こうではないか。

自転車泥棒
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台湾の注目作家、呉明益さんの自転車を巡る物語です。

20年前に失踪した父とともに消えた自転車の行方を捜す小説家が主人公です。コレクターのように消えた自転車を同じものを探すうちに、持ち主にその自転車にまつわる物語を尋ねるようになります。その古い自転車が生きた時代のせいもあると思いますが、自転車にはあまりにも深く重い物語たちがあり、それらがグネグネと絡み合っていくさまは、まるでジャングルの木々のようです。

時間も場所も自転車の物語と一緒に飛びます。日本統治下の台湾、マレーシア、ビルマ。

登場するのは自転車だけではなく、動物や昆虫たちも出て来ます。特に時代に翻弄された動物たちの話は、胸を打つだけではなく、人間の浅はかさや愚かさなどをあらわにします。たくさんの物語が登場しますが、それだけではなく登場しなかった膨大な数の全ての物語へのレクイエムのような物語だなと思います。

主人公の生きる時代より人世代前である、ある時代の物語と物語という糸が紡がれ出来上がったその布は、あまりに分厚く重いものに思えます。それを受け取ったものの、もはや理解は出来ず、ただ理解できないと放り投げるには、あまりに重すぎて途方にくれてしまう。「それを手にどう生きるか。」主人公にとっても、読んだものたちにとっても、そんな風にそっと語りかけてくるような物語です。

物語に深く深く潜り込みたい人にオススメです。

 

著者:呉明益 / 訳者:天野健太郎 / 発行:文春文庫 / 153mm × 105mm / 479P / ソフトカバー / 2021年初版第一刷発行 / 古書


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